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ヒガンバナ [草花]

ヒガンバナ

曼珠沙華(まんじゅしゃげ)の字が表すとおり、「赤い花」です。
花の時期と葉の時期とが別々であるので、花ばかり目立ちます。
土手や畦に多く見かけられるのは根が生え地面に食い込むためです。

ところが、この花が忌み嫌われるのは江戸時代かららしい。
その理由は椿の花が首から落ちるのと似ていて、
花と葉の現れるのが別の時期であるため、
子が親から受け継がれないと象徴したためらしい。

元々、中国からの帰化植物です。
花としては昔は重用されていたと書かれています。

PICT0050.JPG

この植物はイソキノリンアルカロイドを毒として持っています。
昔は土葬であった墓が野生動物に食い荒らされないよう、
イネを猪などの動物被害から守るため、
その周辺に植えました。
しかし、忌み嫌う風習によって、子供が口にすることがないように言い伝えられました。

このアルカロイドの構造式は
Lycorine.jpg
で示されとおりです。
また、これらの骨格はイソキノリンと呼ばれ類似した化合物で窒素原子を含むアルカロイドは知られています。
isoquinoline.jpg
corypallineやlaudanosineはその代表である。
corypalline.jpglaudanosine.png

生合成の出発はアミノ酸のフェニルアラニンとチロシンです。
フェニルアラニンからカフェ酸が合成され、チロシンからドーパミンが作られます。
両者が縮合してアミン誘導体となる生合成過程が示されています。
http://www2.odn.ne.jp/~had26900/constituents/patyr_pathway.htm

この毒を持つ球根を食料とすることを古人は考えたのは不思議です。
球根はデンプンを含むため、水溶性のアルカロイドを水にさらして除去し、
得られたデンプンを食用にしたわけです。
ただ、常用せず、飢饉のときに、非常食となった例もあります。
また、漢方薬として使われます。

詳しいことは下記のWebページに示されています。
http://homepage1.nifty.com/seihotei/photo/higanbana.htm

sPICT0041.jpg

また、最近の写真集は次に示しています。ご覧下さい。
http://pht.so-net.ne.jp/photo/usuzumi/albums/168349
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